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卒業式

本日、第41回卒業証書授与式を挙行致しました。
コロナ感染拡大防止のため、ご家族1名のご参加をお願い致しましたところ、皆様のご協力を得て無事終了できました。ありがとうございました。
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僭越ながら以下に私の式辞を掲載させていただきます。

皆さん、卒業・修了まことにおめでとうございます。これまでお子様を見守って来られたご家族の皆様にも心からお祝い申し上げます。
 皆さんの高校生活最後の一年は新型コロナとのせめぎ合いでした。授業や学校行事、部活動の制限、さらに高校生活最後の公式戦の中止など、悔しくやり場のない気持ちで一杯だったことでしょう。また、日々の学校生活においても感染対策のためたくさんの不便もお願いしました。 「人は失って初めて当たり前の有り難さに気付く」とよく言われますが、正しくこのウイルスは全世界の人々にそのこと突きつけました。当たり前の生活を一変させ、時には大切な人の命を奪いました。
 このようなどうしようもない耐え難い状況が起きた時に、私自身がいつも自分に言い聞かせる言葉があります。それは、「避けられない運命には従え」。
 アメリカの自己啓発の開発者デール・カーネギーの言葉ですが、カーネギーは、
『私たちが避けようのないものに文句をつけ、反抗してみたところで、避けようのないもの自体を変えることはできない。だが、自分自身を変えることはできるだろう。 避けられない運命には従え。あなたの力でもはや事態を変えられないと悟ったら、「状況は現実そうであり、そうでないことはない」と自分に言い聞かせること。』と述べています。
 これは、「現実はそうであるから諦めろ」という意味では決してなく、自分ではどうしようもない壁の前でいつまで突っ立っていても状況は変わらい。壁のすぐ向こうの目的地より、もっと先の目的地に向かうルートは他にもたくさんある。自分の心のありようを変えることで困難は乗り越えられると、解釈すべきでしょう。
 皆さんはこの一年、新型コロナによる様々な無念の中から、この言葉通り、少しずつ次の目標に目を向けはじめ、見事に自身の進路に向け舵を切りました。そのような皆さんを私は誇りに思い、本日、皆さんの新しい人生への出発を見送ります。
 これからの人生を歩む中でも避けようのない厳しい苦難はきっとあります。そんな時は、「そのような現実を受け入れ、幸福への道は一つではない」と自分の心の持ちようを変えることで乗り切っていってください。そして、その先にある幸せを手に入れてください。皆さんの前途に幸多かれと祈ります。

 令和三年二月二十六日
大阪府立久米田高等学校長 河合克昭


by kumeda_high | 2021-02-26 13:09 | できごと | Comments(0)

久米田高校で校長を務めた2018年4月~2022年3月の4年間の記録です。


by kumeda_high
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